本研究委員会は,自動車,車両,航空機,電機などの 分野で使用される薄板構造物や小物部品など,軽構造物の加工・組立工程で採用 される各種接合技術とこの接合技術を用いた生産性向上や品質保証のためのコン ピュータ利用技術,薄板構造物を対象とした接合・加工技術に視点を置いた生産 加工システム最適化の問題等に関する情報交換と人的交流を行うとともに,これ ら課題に対する情報整理と生産技術の体系化を図ることを目的としたものである .
現在は次に示す5つの分野にテーマを分けて研究・討議・情報交換を進めてい る.
委員会は総合的な情報交換の場と捉え,年4回開催の内2〜3回は講演時間の 半分程度を特集テーマに設定し,効率的に情報収集できるようにするとともに, 参加委員 間の親睦のためのコーヒブレークを設定,委員間のネットワークを良くするよう 努めている.
また,上の1)〜5)の各テーマに対する調査・研究を効率的に行い,委員会参加 者に濃縮された情報を提供すべく,少人数制のWGを時限で設置,各種情報の整 理に務めている.このWGは委員会内での自由公募制とし,参加費無料,活動費 は委員会内部保留金から補助という形で運営し,自由・闊達な意見交換の場を提 供できるようにしている.
現在は,「薄板構造物の溶接変形とその抑制策に関するWG」と「接合加工シ ステム知能化の現状調査WG」,抵抗スポット溶接部の品質モニタリングと非破 壊検査方 法に関する調査・検討WG」の3つが活動を行っており,本年度も新規WGの設 置を計画している.
また,本研究委員会では,将来を担う若手溶接・接合技術者の育成にも力を注 いでおり,昨年度からは若手技術者や若手研究者に対する講演奨励賞を設定して いる.また,中堅技術者や中堅研究者に対する優秀講演賞や,委員会に長年貢献 を戴いた方に対する功労賞を設け,その労に報いる体制を採っている.
さらに,WWWのホームページを開設し,委員会活動状況の公開に努めている .
本年度の委員会日程はこちら.
180:AlーMg合金板の抵抗スポット溶接性に及ぼす諸因子の影響 | 神鋼 ○今村、岩瀬、笹部 |
181:インターネットにおける接合技術情報の流通 | 埼玉大 前川 |
182:軽量化・高機能化のための異種材料接合技術とその動向 ー プロセス技術者の立場からみた異種材料接合技術の現状と課題 ー | 軽構造接合加工研究委員会編 |
183:抵抗溶接の品質保証規格ーCEN,ISO,IIWの動向ー | 大阪工大 佐藤 |
184:テーラードブランク用マッシュシーム溶接部の基礎特性 | 住金 内原、栗田、広瀬、福井 マツダ 福岡 |
185:薄板用アーク溶接の最近の進歩 | 日立 三田 |
186:溶接による座屈変形の整理パラメータに関する研究 | 東大 野本 九工大 寺崎、前田 |
187:自動車構造体における溶接組立精度自動コントロールシステム | ホンダエンジニアリング 岡崎 |
188:高速車両の軽量化の現状と課題 | 鉄道総研 鈴木 |
189:ろう付アルミハニカムパネルの強度特性について | 神鋼 小林、高橋、影山、畑山 |
190:IISIのULSABプロジェクトの概要について | 新日鐵 栗山 |
191:アルミ新幹線構体溶接ロボットシステムの開発と実適用 | 川重 木下、服部、松村 長谷川、武市、瀬戸 |
192:溶接製缶作業における多品種少量生産の効率化事例 | 新明和 宝角 |
193:1996年度IIW第III委員会報告 | 第3委員会委員長 佐藤 |
194:Report on Resistance Welding and Related Welding Process Studies in Japan -1995- | JIW Com. No.3 |
195:レーザ溶接に適用されるモニタリング法の特徴とその応用 | レーザ応用工学研究所 渡辺、中林、井上 阪大 松縄 |
196:サーモグラフィー法を利用したスポット溶接部の非破壊評価 | 熊本大 里中、有馬、赤峰 OBARA 西脇、河野 |
197:協調作業を適用したアーク溶接ロボットの技術 | ダイヘン 笠上、清原 |
198:視覚センサを搭載した全自動溶接システム | 日立 柴田、今永、羽田 石丸、小林 |
199:WWWを用いた分散型生産ノウハウデータベース | 東芝 牧野 埼玉大 前川、古川 |
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